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”女性の敵は女性”は間違い!?

坂東眞理子が考える、知性を磨くための方法とは?

前回、今こそ女性が「知性を磨く」必要性を説きました。それでは、お手本のない時代を生き抜くための「知性」はどのように磨けばいいのでしょうか。頭の片隅に入れておきたい、今すぐ行動に移したい、とっておきのヒントを一部抜粋してお届けします。
本書ではこのほかにもたくさん取り上げていますので、もっと詳しく知りたくなった方は確認してくださいね!
 

 

 

ヒント1
「率直に端的に枕詞なしに言う」

仕事のときの言葉遣いはTPOが要です。TPO(「Time/時間」、「Place/場所」、「Occasion/場合」)の頭文字をつなげた和製言葉)とは、時と場合をわきまえて使い分けるということです。

コミュニケーションの基本はTPOです。とくに、結論に至らずだらだらと意見を述べる会議など、時間の無駄です。職場の会議の目的は、情報の共有と結論の形成です。ですから、知性ある女性は職場での発言は「結論ファースト」で、用件は率直に端的に枕詞なしに言うことをおすすめします。

女性でも、何を伝えたいか自分でも分からないまま、だらだらと話をする人もいます。みな、時間に追われているのですから、話をする前にポイントを整理し、説明が必要な事柄は結論だけ伝えて、「ご説明はのちほどメールでご報告します」などと、時間を有効に使う方が効率的です。

 

ヒント2
「人生の主演女優兼演出家としての「キャリア戦略」を立てる」

これから社会で重んじられ職場で長く生き抜くためには、「あの人はいい人だ」、「お世話になった」、「あの人はよくしてくれた」とおもってくれるような友好関係を持つ人を、一人でも増やす、それが知性のある女性の人生戦略です。べったり親しい少数の親友と狭く付き合うのではなくて、できるだけ広く好意を持ちあう人の輪を広げていくのが、幸せになる確実な方法です。

いくら人を応援したい、お世話したいと思っても自分に力がなければできませんから、そのためのパワーを持っていなければなりません。人を応援するときは、自分が好意を持っていると相手にきちんと伝えなければなりません。「何か下心があるのか」と疑念を抱かれずに、「好意を持って世話してくれているのだ」と相手に受け取ってもらわなければならないのです。

ひとつひとつのよい関係を重ねることにより、あなたの人生の登場人物が増え、より人間味濃く楽しいストーリーができあがっていき、それが人生を豊かにします。

生き方の基本は長期的な人生ビジョンを持って、自分をマネージメント(管理)していくこと。自分の人生の主演女優が自分であるだけでなく、シナリオも書き、演出もしなければならないのです。

≪どう振る舞うべきなのか≫、≪ここは黙っているべきなのか、何かをきちんと言わなくてはいけないのか≫、≪どんな仕事を引き受け、どんな仕事は断るか≫とよく考え、行動していく。それを「キャリア戦略」と名づけたいと思います。

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坂東 眞理子

ばんどう まりこ

昭和女子大学学長。1946年富山県生まれ。東京大学卒業。69年に総理府入省、95年に埼玉県副知事、98年にブリスベン総領事、2001年に内閣府初代男女共同参画局長を務める。07年より昭和女子大学学長、14年大学理事長就任。ベストセラー『女性の品格』他、著書多数。


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